【作家さんインタビュー】屋宜加奈美さん「あじさいレターセット」制作秘話(前編)

「ウムデアウのあじさいまつり」で、素敵なレターセットをつくってくださった屋宜加奈美さん。
商品の企画やものづくりをする人へのヒントにもなるのでは!と思い、今回の制作についてインタビューさせてもらいました。

profile

かなみ
屋宜加奈美 / over the line
アーティスト・デザイナー

聞く人:せいこ
ウムデアウ店主。
美しいもの・美しいものを作る人が大好き。

せいこ:まずは「ウムデアウのあじさいまつり」を今回やってみて、どうでしたか??

かなみ:いつもは個人で一人でやっているので、シェアも友人頼みですが、ウムデアウとしてシェアしてもらえることで拡がりを感じたし、拡がるんだってことがわかりました。

せいこ:拡がるっていうのは??

かなみ:出品しているBASEでもお気に入りがたくさんついたし、私のことを知らなかった人や、今まで作品を手にしてくれたことがない人にも届けることができました。

せいこ:そうなんですね!

かなみ:今回やってみて、ウムデアウという場をつくってくれたおかげで、「素敵な場所に出すんだ」という気持ちで作れたのもすごくよかったです。

せいこ:それは嬉しいです!

せいこ:今回レターセットにしようと思ったのは?

かなみ:今回、企画していたのが自粛中ということもあって、今自分が役に立てること、世に出せるものは何かな、と思ったときに、会えないから手紙を書くのって素敵だなと思って。
そこに華を添えるのは自分にできることだなと思いました。

季節を感じてもらえるような、使ってもらえるものを、と思って、あのレターセットができました。ポストカードじゃなくて「お手紙」がいいなと思って。

せいこ:うんうん。お手紙、いいですよね。私も今回書いて、お手紙いいなって思いました。
それに、レターセット、本当に綺麗でしたよね。

かなみ:「きれい」って言って買ってくれる人も多かったです。
手紙をよく書く人だけじゃなくて、普段あまり手紙を書かない人も買ってくれました。

せいこ:そういえば、最初全然違う柄で試作をしてて、そこから今回の柄になりましたよね。「これだ!」ってなるときと、そうじゃないときの違いみたいなのってあるんですか?

かなみ:うーん、なんか、このまま進んでも完成度を上げられないな、っていう。なんか気持ち悪い、っていう感覚とか。

せいこ:感覚でわかるんですね。
今回やってみて、難しかった点ってありますか?

かなみ:封筒のデザインがはじめてだったから、封筒の形を切るとことか(今回のレターセットは、ひとつひとつ手作業で作られています!)
封筒としての使いやすさと、柄のバランスが難しかったかな。

あと、あの柄って、描いた絵をデータとしてとりこんで、色の重なりとかはPhotoshopでレイヤーを重ねて作りこんでいっているんです。
その作業が実は大変でした。

せいこ:データにしてからもそんなに作りこんでいるんですね!!知らなかったです!!

かなみ:はい。実はその作業にもすごく時間かけてます。
線画のところも、線のまま残しているところと、白く抜いているところがあるんです。
色の重なりも、印刷したときに綺麗なグラデーションが表現できるように、かなりこだわって作りこみました。

<後編につづきます>

店主のひとこと

あの美しい柄は、私が想像していた以上に、繊細に作りこまれて生まれていたのだと、インタビューで知ることができました。

加奈美さんの作品をつくる姿勢を今まで以上に知ることができ、だからこその、あの完成度の高さなのだと納得。

自分がものを作るときの姿勢も、改めて振り返ろうと思いました。

インタビュー後編もお楽しみに!

あじさいレターセット

会期終了まであと少しですが、ぜひ手に取って、その繊細な表現をご覧いただければと思います!

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